屋根材の選び方のポイント  その1(石橋)

  木造住宅の場合 屋根材の重量が構造計算結果に影響します

木造の耐震性を確保するため、建築基準法では、重量が大きい瓦葺きの建物と、金属、スレートに類する軽い材料で葺いた建物に分け、壁量の計算を行う際、係数を変えています。つまり、軽い屋根のほうが、壁の量が少なくていいということになります。

素材により最低屋根勾配の規定が異なります

素材によって、最低屋根勾配の規定があります。これは屋根材の形と屋根の葺き方に関係し、雨漏りを起こさない工夫からきています。屋根の勾配は住宅の外観に大きく影響することから、外観のデザインと合わせて屋根材を選択する必要があります。

防火対策

屋根の構造は、地域や建物の構造により、建築基準法で防火対策が規制されています。現在はその観点から、屋根材は不燃材が使用されています。ただし茶室など面積の小さい建物は、条件によっては、緩和措置がとられています。

以上のことから、屋根材は建物の構造やデザインと関連させて選択することが必要で、単なる仕上げ材として色や形から自由に選ぶことはしないのです。

http://www.ozone.co.jp/images/shim.gif

屋根材の種類

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屋根材の分類と性能

種類

通称

重量
kg/m
2

屋根
最小勾配

スレート系

化粧スレート(人造スレート)

カラーベスト/コロニアル

17.5

3.0/10

天然スレート

スレート(玄昌石)

50.0

4.0/10

セメント系

厚形スレート(プレスセメント)

洋風瓦

47.2

4.0/10

コンクリート

モニエル瓦

43.7

4.0/10

粘土系(瓦)

釉薬瓦(陶器瓦)

洋風瓦

42.4

4.0/10

無釉瓦(素焼き瓦)

いぶし瓦

46.1

3.5/10

スペイン瓦

4.5/10

S型瓦

38.5

4.0/10

金属系

ガルバリウム鋼板

10.9

(平葺)3.0/10

銅板

4.5

(平葺)3.0/10

カラー鉄板 現在ではあまり使用されません

5.0

(瓦棒葺)1.5/10

アスファルトシングル 現在、住宅ではあまり使用されません

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