スレート瓦 その1(石橋)
日本で最も多く使用されている屋根材です。 特に阪神淡路大震災以降、地震対策として 大変有効であること、 色や形状が豊富であるため非常に多く 使用され人気の高い屋根材です。 内容成分はセメント85%と石綿(アスベスト) 15%を高温高圧下で養生・成形した板状の 石綿スレートに着色剤で着色し生成します。 粘土瓦に比べ非常に軽量で安価である ことから屋根材として普及しておりますが、 近年では環境問題への配慮から2004年以降 石綿の代わりに人工繊維や天然繊維を使用 した無石綿の化粧スレートが普及しています。 耐震・耐久性に優れ、美観的を気にしなければ 塗装を行う必要がないといわれる瓦ですが、 化粧層の劣化(塗膜の劣化・化粧セメントの 劣化)にともない粉化すると、吸水率が 上昇し収縮・膨張を繰り返し、瓦自体に反り などの症状が現れることがあります。 また、瓦自体の強度が損なわれ割れやすく もなりますので、塗膜の褪色・剥れが目立つ ようでしたら、早目のメンテナンス(塗装)を お勧めします。 瓦は特に紫外線・雨風にさらされている箇所 となりますので、外壁に比べ劣化は早くなって しまいます。 スレート瓦の主成分はセメントですので、この 素材のセメント自体には防水性がありません。 工場出荷時には表面を塗装した状態で出荷 しますがその耐久性は5~7年であるため、 10年を経過すると防水性が切れて、色の変色、 藻、コケが発生します。 防水性が切れると、瓦が水を吸い込み寒い日は 水が凍結、膨張、爆裂を繰り返しヒビや割れ といった症状になります。 写真の屋根全体は問題ないように見えますが、 実は細部を見て見ると所々にヒビや割れが 見えます。 2004年以降のスレート瓦は石綿(アスベスト)が 含まれていないのですが、含まれていないため 強度が弱く、早期のメンテナンスが必要です。 2004年以前の商品は、厚さ4.5mmでその下の 野地板は12mmで、スレート瓦から屋根裏 までは、わずか16.5mmです。 従って、夏場屋根裏に太陽光の熱が溜まり2階の 部屋が暑い状態を作ります。 そこで、お勧めなのが、遮熱塗料になります。 遮熱塗料には、無機遮熱塗料・フッ素遮熱塗料・ シリコン遮熱塗料などがあります。 遮熱塗料の遮熱性は、遮熱顔料が近紫外線を 効果的に反射し、蓄熱を防ぎます。 太陽光の波長のうち温度上昇の原因となるのは 近紫外線。 遮熱塗料に含まれる、特殊顔料は黒であっても 46%の高い反射率で屋根の蓄熱を防ぐため、 室内温度の上昇を抑制します。 |
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